ちゃんとチェックしてる？保育園児の成長曲線【解読＆データ管理】

園によっては、
そういう風に管理しているそうなんですが、
私は異常の早期発見のために全員分作成しているのと、
そもそも正常範囲かどうかは作成してみないと分からないので…。

確かに、一時的な数値だったら
エクセルで簡単に作成できるんですけど、
それだけだとダメな理由は、
成長曲線の解読方法が分かれば自然と理解できます。
これから説明しますね。

母子手帳にも必ず入っていますし、
看護学生の時に、小児看護の授業で一度は見たことあると思います。

保育園でも、成長の伸びが順調ではなくて
受診する子がいるんですけど、
家族性の低身長だろうと診断された子ばかりでした。
治療は不要な子が大半だとは思いますけどね。

成長障害が疑われる成長曲線例はこんな感じです。
カラーABCのどれも受診対象になります。

保育園で発見できるかは微妙なんですが、
退院後に身長の伸びが緩慢になって
入院や施設入所をすると
身長体重の増加が急速になるっていうグラフを見ると
自宅では成長を阻害する要素があることが読み取れます。

保護者からすると、
標準枠におさまらないからって
虐待を疑われるのは心外だと思うんですけど、
最悪の事態を回避するために
細かいところまで注意深く観察しておくことが
子どもを守ることにつながるんですよね。

どの成長曲線でも、
こんな感じで±2SDの範囲内に
色がついていてわかりやすくなっています。

色付きの枠内（±2SD）におさまっていて
順調に身長体重が増加していますね。

乳幼児期にみられることは多くないんですけど、
思春期早発症が疑われるグラフです。
急に身長が伸びると喜ばしいことに思えますが、
「適切な時期」に伸びることが重要です。

大人になった時の身長が低くなりやすいこともありますし、

稀ですが脳の病変が隠れていることもありますので

思春期前の「急激な身長の伸び」も要注意ですね。
（詳細は、日本内分泌学会「思春期早発症」へ）

そうなんです。
だから「曲線に沿った成長か？」は大事なんです。

私は、前任の看護師さんが
製薬会社からもらった
成長曲線管理ソフト(CD-ROM)を引き継いだので、
それに入力しています。

園が導入している保護者連絡アプリでも
成長曲線が作れるんですけど、
1年間ごとで分断されている残念な仕様なので…（泣）

最近twitterでお勧めされていたのですが、
成長曲線や肥満度計算など
サクサクできるサイトがありました。

成長曲線作成表計算ファイルっていう
タイトルのサイトページで
小児科医が善意で運営されているそうです（ありがたや…）。
無料でダウンロードしてエクセルファイルを使用できます。

私は全員分ソフトに入力して管理していますが、
手作業でやっている園も多く、
看護師が長時間保育に入っていたりすると
成長曲線の作成時間確保が難しいですよね。

系列園の看護師さんに聞いても、
気になる子だけ成長曲線を作成している
と言う人も多いので、それが実情ではないでしょうか。