重大事故を予防する!プール・水遊びの事前準備から当日の注意点まで解説

夏のプール・水遊びでの事故は重症になりやすいですし、
水質管理は感染症拡大予防にも重要です。

点検・掃除・水質の測定など
保育士さんと一緒に行うことがあるので
看護師も勉強しておかないといけません。

園によっては、夏になる前に
心肺蘇生や水質管理について
看護師から保育士向けに研修をする場合もあるため、
人に説明できるくらい理解しておきましょう。

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事前準備

整備点検

うちの園は設置されたプールがなくて、
大きめのビニールプールを使っています。
なので、プール設備の点検については
研修会で教えてもらったくらいの知識しかありません。

プールのある園は、
必ず点検マニュアルがあるので確認しておきましょう。
排水溝に子どもが挟まれたり、
ボルトやねじが緩んでいて
ケガをしたりなど、
ある程度ケガをしやすいポイントや
確認しないといけない箇所は決まっているので、
図面で設備がどうなっているのか確認が必要です。

毎年保育園には、厚労省からの通知が届くのですが、
プール・水遊びを安全に行うための注意点や
国土交通省と文科省が作成した
「プールの安全標準指針」も添付されています。

みさき
みさき

実際プールを使用している園の看護師さんに話を聞くと、
設備面の点検よりも、プールサイドで走って転倒するとか
水中でこども同士ふざけ合って、溺れかけるみたいな
こどもが起こすケガ・事故の対応がメインのようです。

看護師
看護師

プール設備の点検って、毎年業者さんが来て

やってくれることも多いですよね。

ただ、使用中に壊れることもあるので、
毎日プールを使う前の点検事項は確認しておかないといけないですね。

みさき
みさき

あと、うちの園では

毎年6月くらいに水遊び道具を倉庫から出してきて、
天気のいい日に洗って天日干ししておくんですけど、

私はその時に破損しているものや
こどもが触ると危険・不衛生なものは
園長や主任に確認して捨てています。

看護師
看護師

物品洗浄・乾燥とかって
保育士さんたちの手が回らないこともあるので、

環境整備を兼ねて看護師がやることもありますよね。

その時に、破損部位がないかとか
コケが生えているなど不衛生なところがないか
チェックしやすいですよね。

水質管理の物品準備

残留塩素濃度の測定

プールの水を介して感染症が広がらないように、
残留塩素濃度を定期的に測定しないといけません。
そのための簡易測定キットがあります。

共立理化学研究所 パックテスト WAK-ClO・DP 残留塩素(遊離)
出典:amazon 購入ページより

うちの園では画像の測定キットを使っているのですが、
尿検査で使われる細長い試験紙タイプもあったりと
簡単な検査方法があるので、
毎日続けられる方法を相談した方がいいと思います。

みさき
みさき

うちの園では、以前測定器が
細長い容器に水を入れたら、粉を入れて、

蓋を閉めてから測定機にセットして何分か放置…

みたいな面倒くさいの塊だったんです。

看護師
看護師

遊離塩素濃度が0.4~1.0mg/L(ppm)って知ってても

測定するのが面倒くさいと続けられないですよね。

みさき
みさき

塩素って、有機物ですぐ濃度が低下するので、
頻繁に測定しないといけないんです。

簡単にできることは重要ですね。

水温と気温

うちの自治体では
気温+水温≧50℃
が水遊びの基準とされています。

うちの園では、
水に浮かべておいて水温測定できて、
多少子どもが触っても破損しないような
お風呂用温度計を使用しています。

外気温は、
環境省から発表される暑さ指数も確認していますが、

シンプルな温度計で外気温を測定しています。

ほこりとか水とかで
壊れる可能性も高いので、
高機能じゃない安い温度計の方が使いやすいと思います。

何で温度管理に厳しいかと言うと
低体温症を危惧して
あまりにも寒い日は
プール活動に適さないですよっていうことなので、
温水プールとか自治体の基準によって
多少違いがあると思います。

事前学習・研修

監視体制

内閣府のガイドラインで「プール活動・水遊び」について触れられています。

出典:子ども家庭庁

保育士さんたちは、
どうしてもこどもの様子が気になって
監視中でもお世話をしようとするんですけど、
監視に専念することが重要です。
こどものお世話は、他の職員が行い、
監視をしている職員は、
プール内の異常がないかに注目できるようにしないといけません。

みさき
みさき

こどもに限ったことじゃないですけど、
鼻と口がおおわれる水深があれば
溺れる危険性があるので、
水深が浅いから安心ではないです。

看護師
看護師

水深10㎝以下でも溺れる
とか
ふざけてるのかと思っていたら溺れていた
とか事故の事例集を見ておくと、
どんな危険があるのか分かりやすいですね。

救急処置・対応

プールに特化したことじゃないんですけど、
基本的な心肺蘇生法のレクチャーや
救急車の要請方法など
事前に確認しておくことが重要です。

出典:日本医師会HPより

…とここまでは一般的な
救命講習でも教えられるのですが、
そもそも子どもが溺れる様子って想像できてます?

溺れて苦しいから
バシャバシャ波打って
すぐに分かるでしょ?って思ってませんか?

教えて!ドクターのパンフレットが詳しいのですが、
子どもは本能的溺水反応と言って静かに溺れます。

出典:教えて!ドクター

実際溺れている子を発見するのって
人数確認をこまめにしたり、
「あれ?あの子潜ってから浮いてきてた?」
っていう監視専属の人がいないと
発見するのが難しいんです。

他にも、
プールで溺れることはなくても、
熱性けいれんを起こした園児もいるので、
心肺蘇生だけじゃなくて、
全般的なアセスメントだったり、
体調不良児への対応を保育士さんと一緒に
復習しておく必要があります。

プールに入れないのはどんな時?

こどもの体調が悪かったり、
皮膚疾患があったりすると
プール・水遊びができないことがあります。

みさき
みさき

「体調が悪い」「皮膚トラブル」って
ふわっとした条件しか保護者や職員に伝えていないと
人によって「悪い」「トラブル」が
どの程度の状態を示しているのか認識が違うので
トラブルのもとになります。

看護師
看護師

うちの園では、
とびひはプール禁止

水いぼは覆っていればOK

鼻水・咳が出る時は禁止

など、項目ごとに明確な基準を伝えています。

みさき
みさき

保育士さんからも、よく質問されるので、
どういう状態がプール・水遊び禁なのか
一覧表にまとめておくといいですね。

皮膚状態については、
学会からの共同声明を基準に判断しています。

出典:日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会・日本皮膚科学会の統一見解
みさき
みさき

体調不良の評価については、
園ごとに違っているんですけど、
ちょっと厳しめくらいにしている園が多いようです。

当日の注意

①監視に徹している職員がいるか
②遊離塩素濃度を測定しているか
③気温+水温で50℃以上か
④①~③を記録しているか

①~③の記録は、
特に決まった様式がない自治体も多いのですが、
うちの法人では、
↓こういう感じの様式を使用しています↓

出典:学校用テンプレート

記録することが目的になってしまわないように、
必要事項だけに絞ったシンプルなものがお勧めです。
記録が面倒だと書かなかったり、
適当に書いてしまうこともあるので。

各園によって
当日の看護師の役割は違うのですが、
監視をする看護師もいれば、
子どもがすぐプールに入れるように
準備全般をしている看護師もいるそうです。

私は記録を確認しているくらいですが、
時々抜き打ちで①~③が出来ているか
見に行ったりしています。

みさき
みさき

基本的には、
保育士さんだけで十分対応できるように
事前準備をしておけば、
当日看護師がやることってそんなにないです。
(保育要員であれば別ですが。)


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