こどもがけいれんを起こす時は、
熱性けいれんだけではなく、
低血糖や脳震盪など色々な原因が考えられますね。
病院だとすぐに抗けいれん薬を使えますが
保育園はすぐに医療処置が行えません。
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なので、いろいろな可能性を考えながら
救急車の手配をするのか、
数分で回復した場合の対応をどうするのか
バイタル確認しながら判断しないといけません。
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え?でも受診するかどうかって
園長とか主任の判断ですよね?
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園で急変対応をするのって
稀なことなので、保育士さんたちは
混乱して何もできないと思っていた方がいいと思います。
看護師から積極的に指示をすると思って
準備しておいた方がいいです。
今回は、これだけは絶対知っておかないといけない
けいれん対応をご紹介します。
”けいれん自体で死なない”
まず、看護師1人で対応すると
救急依頼とか保護者連絡とか
物品をもってくるとか大変なので、
保育士にも一緒に対応してもらわないといけないんですが、
まず保育士に
「けいれん自体で死ぬことはないから」
と説明して落ち着いてもらうことから始めないといけません。
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これは、近くの園の看護師さんに聞いたんですが、
けいれんの見た目にびっくりして
パニックになる保育士もいるようです。
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まあ、事前に勉強会とかで説明はしてますけど、
実際目の前で起こるとびっくりしますからね。
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次に何をしたらいいのか
冷静に具体的に指示するのが効果的ですね。
できそうなら横向きに
看護師なら、みんな知ってますが
けいれんしてる時に嘔吐することがあるので、
吐物で窒息しないように横向きにします。
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これも近くの園の看護師さんから聞いた話なんですけど、
けいれんがおさまった後、
保育士さんがあおむけにして子どもの様子を見ていたらしいんですけど‥‥。
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え?窒息しなかったんですね。
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いや、それが窒息してて
看護師さんが急いで背部叩打法をやったらしいです。
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それは…気づかないんですかね?
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他の子のお世話をしながら
けいれん後の子を見ていたようで
通常通りに戻るまで専属で看護する人が必要ですよね。
その辺も保育士さんに理解してほしい点ですね。
硬直していたり、激しく動いているようなら
無理に横向きにしなくてもいいですが、
嘔吐の危険があるので、注意して観察しないといけません。
けいれんが5分以上続くなら救急車&記録
園によって違いますが、
救急車到着までの時間を考慮すると、
5分以上止まらないけいれん発作の場合
「119」へ連絡と、保護者連絡をするようにしています。
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この時に必要になるのが記録です。
看護師だったら記録は取っていると思いますが、
手分けして救急と保護者へ連絡するので
自分以外の人が見ても経過が分かるように記録しておくことが重要ですね。
けいれんがおさまったらバイタル測定
意識がすぐ回復したらいいのですが、
ウトウトしていたり、ぼーっとしていることも多いです。
その時にバイタル測定しながら
意識レベルがクリアになるまで1対1で観察します。
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ずっと意識が回復しないようなら
嘱託医もしくは近くの小児科と
保護者に連絡して、受診を検討しないといけませんね。
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ちなみに、けいれんがおさまっていると思っていても、
静かに続いていることもあるので、
意識状態が完全に回復しているかどうかは
本当に重要な指標ですね。
余裕があれば、想定できる疾患
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知識として知っておいた方がいいのですが、
いずれにせよ、園で対応できるのは限られているので、
”けいれんがおさまって意識が回復するまで”
の対応をしっかりすることくらいしかできません。
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例えば低血糖を想定したとしても、
意識がもうろうとしてたらジュースも飲めないですし、
脱水も同様に水分摂取が安全にできる状態とは限りません。
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保育士からも時々「何が原因?」と
質問されることもあるんですが、
病院で精査してもらわないと
断定できないと説明して、
十中八九そうだとしても
疾患名は言わない方がいいですよね。
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保育士からウワサレベルの
情報が流れるかもしれないですし、
精査結果が看護師の見立てと違ったら
混乱を招きますしね。
もっと詳しくけいれんの基礎知識が知りたい方は
書籍もおすすめです。
まとめ
保育園でけいれん発作の対応をする機会は
それほど多くないんですが、
心肺蘇生のシュミレーション研修などで
一連の流れは経験しておくとよいと思います。
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神経内科Dr以外の
小児のけいれんの経験が少ないDrも
「こどものけいれんは怖い」と思っているので、
看護師や保育士が怖いと思うのは当然です。
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園でできる事をやったら
病院に任せればいいので、
目の前の処置に集中しましょう。